応援回数券の上手な使い方

 

当サロンは、13年前の2005年に、館主自らが当時の音楽仲間たちと演奏を楽しむために、この地域に文化的な施設を建てたいと考えておりました出資者である父と共に作りました。

いまは、ネットで皆様に知っていただくこととなり、現在もっとも多くご利用いただいている目的は『コンクールで良い成績を取るため』でしょう。もちろん、その目的のために、きっとお役に立てると思います。

ただ、その根本には、音楽を楽しむという、至極当たり前なことが存在していなければならないと、館主は考えております。

戦うために準備する、これは素晴らしいことです。つねに、自分との戦いに勝ち続けて成長をしていくことは、その人の生きている時間を豊かに彩ることとなります。

コンクールは、その常日頃の自分との戦いを、遠くから眺めてみる絶好のチャンスとなります。なにより人の耳を使うことで、自分の演奏が自分の思い描いた通りの音楽として聴衆に届いているのかを確認することができます。また、同じ曲を演奏する他のピアニストの音を聴き、その技術や感性に触れることで新しい発見を得ることができるのです。

そして、ステージで弾くそのかけがえのない瞬間のために、曲を極限まで仕上げるという至難の技に挑む原動力となります。戦士となることが出来るのです。

ぜひ、その根本には『ピアノを弾くのが好き、楽しい』を持っていてほしいと思います。。

これは言うは易しで決して簡単ではないことはもちろん知っております。。。。孤独に挑む日々の練習は辛いと感じる人も多く、ピアノなんて好きじゃないかも、楽しくなんかないよ、となることも。

そのせいでしょうか。。。。。応援回数券をご購入くださって、使い切れなかった場合、コンクールが済むと余ったチケットはそのまま、使われることはありません。

残ってるけど。。。安いからまぁ、いいか。コンクール終わっちゃったし。

確かに(笑)

けれども、

『おお、チケットがまだ余ってるから、サロンでゆったりとした気分で、練習の成果を楽しもうかな。あんなに練習して、こんなに弾けるようになったんだから、家のピアノじゃないところで、うんと響きを楽しみたいなぁ。』

とご来館いただくこともできるわけです。

コンクールで他人の評価が得られれば終わりでしょうか?

誰の人生でしょうか?

他人に自分の苦労してきた時間を診断されて(その人のルールで審判下されて)、その訓練の時間に得られたたくさんの学びは、その人たちのものなのでしょうか?自分で楽しんではいけないのですか?

もしチケットの残ってしまった方は、期限までぜひ使い切ってみてください。コンクール後に、課題曲を弾いた時、恐ろしいほどの感動を得られることをご存知でしたか?

来期のチケットは、ぜひ上手に使ってほしいなぁと、切に願う、かんぬし(館主)が、かしこみかしこみ申しておるわけでございます。

 


投稿者:

vierk

ピアノサロン・フィアカ館主 フォーラム管理人